あらすじ
西洋休日・博多西洋和菓子通りもんなるもんがいつのまにか置いてありました。
どうやら妹が置いて行ったようです。
『博多行ったんかい?』と聞いたところ『お土産でもらったんだけど、私”ままどおる”派だからいらん』との事で、もらい受けました。
せっかくもらったんだから、食べたら?
『だからぁ!ままどおる派なんだよ!』
なぜかたくなに”ままどおる派”と言う謎の派閥をアピールするのだろうか…。
そういや、福島も福岡もどっちも福がついてますね?とりあえず食べてみまっす。
明月堂の博多通りもん
パッケージにはやたら【博多】と【西洋】の文字が躍る…否、どんたくしてます。
西洋休日ってなんでしょう?なんとも昭和感漂う四字熟造語ですね。
柔らかい白あんが舌の上でとろける 博多名物の傑作まんじゅう「博多通りもん」
博多の和菓子の伝統に西洋和菓子の素材を取り入れた「博多通りもん」は、まさに博多っ子が愛する遊び心や洒落っけをこめた、博多で生まれ育った博多ならではの西洋和菓子。
主に福岡近郊でしか売られていないお菓子なので、博多名物として福岡・博多のお土産やお取り寄せの和スイーツとして大人気の通りもんです。
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お取り寄せで買えるなら全国で買えるって事では?と思いますが、原材料事情によって流通が止まる事もあり、店頭でしか買えないこともあるそうです。
なお、2024年1月現在は、月間の数量制限や条件付きでの通信販売となっていて、入手が難しくなっていますので、ちょっとしたレアスイーツになってしまっています。
博多通りもんはモンドセレクション受賞
博多通りもんは、モンドセレクション金賞を23年連続受賞していて、世界に誇る福岡・博多の名菓となっています。
筆者としては、モンドセレクション自体はまったく信用しておらず、モンドセレクションで受賞してるが『そんなにうまくないな』と思う物にも数多く出会ってきましたので、モンドセレクション金賞だから何?って印象を抱いてしまっています。
と言うのも、モンドセレクションは『●●と○○を比べての相対評価』ではなく『それその物の質を問う絶対評価』なのと『おいしい物が受賞するわけではない』事が、理由に挙げられます。
但し、品質の正確さや品質の高さなども評価の対象に入っていますので、確かな品質であるとモンドセレクションが認定しているというのは、我々消費者にとってはありがたい情報の1つですね。
筆者にとってうまいかそうでないかを書き記している当ブログが目指すべきはモンドセレクションかもしれないなぁと感じますが、まぁ、実際のところ、そもそもが個人個人の味覚や感性が違うのですから、なんでも経験してみないとわかりません。
という事で、実際に食べてみます。
博多通りもんを実食!
饅頭と言うと、餡と皮の間に空気の層があるイメージですが、こちらはそうではなく、ぎっしりと身が詰まっていました。
西洋和菓子とあるように、饅頭ではないようですね。
開封時、香りは特にせず、鼻を近づけてじっくり嗅ぐとバターの香りがしました。
1口、ぱくり。
うーん、甘い(筆者は甘い物が苦手です)。
2口め、ミルク感を感じました、しっとりしている薄皮と調和するねっとりとした白あんが良い感じですね~。
あ、この白あんの感じは、舟和の芋ようかん*1に似ていますね。
ねっとりとしているのに、後に残らない餡が素晴らしいと感じました。
なるほど、ままどおるのような感じではあるけれど、ままどおるとはまるで違いますね。確かに派閥ができそうです。
ヨコハマハーバーにも似ているような、しかしヨコハマハーバーとは全く違いますね。
3口め…、ハチミツとミルクっぽい何かとバターが調和しています。
確かに相対的な評価は難しく、絶対評価のみが許されるの唯一無二な西洋和菓子でした。とは言え、人気の商品ゆえにジェネリック通りもんも多数あるようです。
セブンプレミアムのミルク餡まんが近いとか似てるとか。
博多通りもん甘いですが、しかし、甘すぎるほどでもないので食べきりましたが、1個でいいかなぁ。
のどが渇くような甘さではないのですが、喉を潤したくはなります。
取り合わせは、お茶、否、コーヒー、うーん、紅茶か?うーん、コーヒー、いやお茶…いや、もうええわと、ウィルキンソンの辛口ジンジャーエールを飲みました。
うむ。合わない。
さて、筆者が思ったのは、柔らかくて小さいからお年寄りでも安心して食べる事ができそうだなぁ~と言う感想でした。
博多通りもんは、ねっとり(あるいはむっちり)とした白あんが好きな方にはオススメです!
原材料
白生餡(隠元豆)(国内製造)、砂糖、小麦粉、バター、マルトース、卵、水飴、加糖練乳、脱脂粉乳、生クリーム、蜂蜜/トレハロース、膨張剤、香料、(一部に乳成分・小麦・卵を含む)
ところで、通りもんってなんだ?
西洋休日・通りもんとは、いったいどういう意味があって、何を言ってるのでしょうか?
九州・福岡県福岡市の博多といえば『博多どんたく』が有名ですが、博多どんたくとは、福岡県福岡市で毎年5月3日と5月4日に開催されるお祭りで、老若男女が思い思いの仮装でしゃもじを叩いて踊るのが特徴だそうです。
思い思いのハイカラなどんたく衣装に身を包み、三味線を弾き、笛や太鼓を鳴らして練り歩く姿・形を博多弁で「通りもん(とおりもん)」と呼ぶそうです。
なぜしゃもじ!?
商家の前を通りかかったどんたく隊のお囃子の音色に浮かれ出したごりょんさん(女将さん)が、手に持っていたしゃもじをたたいてどんたく隊に加わったことに由来すると言われています。
どんたくとは
オランダ語で休日を現す言葉の「ゾンターク[Zondag]」が訛り「どんたく」という博多弁になったそうな。つまり、西洋休日とは、オランダの休日と言う意味になりますが、博多どんたくそのものを指しているのですが、であれば、博多休日では?と思うのは筆者が無粋者だからなのでしょう。
西洋休日・通りもんは、博多の心、博多どんたくそのものであるかのように、しっとりと練りあげられた餡を、バター香る西洋風のハイカラな衣で身を包むその姿が、「博多通りもん」であると言っているのです。なるほど、よくわからん。
西洋と和の調和、そのHAPPYが博多どんたくであり、博多通りもんも博多どんたくが如くの西洋和菓子であるという事ですね。
あるいは、和菓子界のどんたくである、と。
記事の締め
忖度のできない性格の筆者がどんたく…否、博多通りもんのレビューを行いました。
コスプレや男装女装にも抵抗が薄くなった令和現在では和洋折衷のみならず、西洋風和菓子なども珍しくはありませんが、どんたくが初めて行われたとされる治承3年(1179年)時代では、どれだけの衝撃があったのかは想像すらも難しいです。
『チッ!西洋かぶれがヨォ!』なんて偏見やコンプレックスを持つ地域や人も多かったはずですから、すっと受け入れた感のある九州地区は先見の明がありますよね。
そのような歴史を持つ福岡県で、伝統的な饅頭と洋菓子を完全に調和させた銘菓『博多通りもん』が1993年3月8日に誕生しました。
原材料事情により、なかなか入手が難しくなっているようですので、見かけた際は是非購入して、異国に想いを馳せながら召し上がってください。
くれぐれも、『これ、誰の?』『それオラんだ!』などとは言わないように。
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