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【体験系雑記帳】

プラ舟で作る簡単なビオトープでメダカと水草が生き生きと育つ!


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”DIYで作成したプラ池ビオトープに浮かぶアヒルの水温計”

 

 

あらすじ

あたたかな日はご近所の方々が散歩がてら必ず柵越しに眺めるウチの池。

👩‍🦳『あらぁ~いいわねぇ 何か飼ってらっしゃるの?』
👳‍♂️『はい、メダカを飼っていますヨ』
👩‍🦳『あらあら、可愛いわねぇ』
👳‍♂️『どもども、持って帰りますか?』

とまぁこんな感じで、ご近所さんとの交流のキッカケにもなっています。

プラ舟またはトロ舟と呼ばれる平たい箱を使用したビオトープの作り方をお伝えします!

プラ舟ビオトープを作る方法

動画の流れ

時間箇所をクリックすると該当の時間の動画がリンク先で再生されます。
(動画の概要欄にも同じものが記載されています)

ポイント! 1:19 エアーリフトとはなんぞ?
2:25 池用エアリフトパイプの作り方(四方吸込式自立揚水管)
3:48  雨に負けないオーバーフロー装置の作り方
8:15  買ってきた砂利の使い方
9:16 底面濾過ってなに?-仕組みとエアリフトパイプの使い方
9:35  生物濾過の為にヤクルトをろ材にする
10:35  赤玉土の使い方
12:13 オーバーフロー装置の動作確認
12:41  バンダイナムコ-EXCEEDMODEL スワンボートGOLD!-レビュー
14:05  完成した池を眺める癒し動画

 

プラ舟でビオトープをしよう!

筆者が製作したプラ舟ビオトープの2024年4月の状態は、ウォーターコインが大量に生い茂っていた(筆者撮影)

2024年04月撮影

ビオトープとは、人工的に再現された自然環境という意味になりますので、ビオトープに必要なのは、水草と水生生物です。

観賞用としての癒しの役割が多いので、透明な飼育水の方がいいですよね。

水が抜けなければどんな容器でもビオトープにできますが、本稿ではタイトルの通りにプラ舟でのビオトープ作りをご紹介します。

なぜプラ舟が良いのか

  • 管理が簡単である
  • 造成の手間がかからないこと
  • 価格が安いこと(低コスト)
  • 水の量がたくさん入る

これらのポイントを踏まえると、水を入れるだけで池になるトロ舟一択になります。

★トロ舟(プラ舟)の利点★
1.頑丈
2.加工が可能
3.サイズが大きい
4.安い
5.置くだけで良い
★★★★★★★★★★★★

これを使うだけで低コスト&設置の簡単さというのはクリアです。

これじゃ大きすぎるよ!って方は、コンテナBOX(#13or#22)がオススメです。

 

それでは、このプラスチック製の箱を使用して、管理を簡単にするために簡単な加工を行いましょう。

 

プラ舟をオーバーフロー加工する

困るのは突然の大雨による溢水です。溢水(いっすい)=水があふれ出ること。

溢水で困る事は池の生体(私の場合はメダカ)が飛び出してしまうことですが、溢水を防ぐ事で、メダカの飛び出し・流出をある程度防ぐことが可能です。

オーバーフローとは、水が溢れる前に水を逃がしてあげる構造の事を言います。

この構造を活かし、水面を漂う汚れ(例えば、花粉だったり枯草だったり、エサの食べ残しだったりなど)を、オーバーフローの穴から排出する事ができます。

 

そんなオーバーフロー構造の作り方を簡単に説明すると、水槽の側面に穴を開けて、パイプで水の流れをコントロールしてあげればよいだけです。

2種類のオーバーフローの構造を比較したイラスト

オーバーフローの構造

左図でも良いのですが、私がは右図を採用しました。

製作後、足し水を行う際に水が流れていく様子を何度も観察していますが、吸い込まれる前に表面張力が働き、やがて、決壊した水が排水溝にドドドっと流れ込んでいくのを見てるのは面白いです。

また、右図の利点は、直線パーツの交換で水面の高さを変更できるので便利ですよ。

リセット時にはパイプを上方向ではなく下方向に曲げれば、サイフォンの原理が働いて最下部から水を吸い出させる事も可能です。

 

左図のように上部に開けた場合は、そこから変更することは容易ではないです。

いずれにせよ、オーバーフロー構造にすることで、足し水時、ホースを突っ込んでいても必要以上に水が入らなくなるので、管理がとても楽だと感じています。

勿論、大雨が降っても、溢れる事はありません。

但し、排水時にメダカが巻き込まれることは稀にあるので、網を張るなどの防衛柵が必要です。

 

水質の管理について

さて、次は水質の管理についてです。
まず第一に、水は動きが止まると腐っていくので、動かす必要がありますが、屋外での飼育の場合は、水面に風が当って水が動きますし、メダカも水面をスイスイと泳ぎますから、それだけでも充分です。

しかし、水質そのものの管理をより簡単に行いたいと考えるのであれば、濾過をしながら水を循環させるのがベストです。

 

一口に濾過といっても、濾過には物理濾過・生物濾過・化学的濾過(一時的吸着)の3種類がありますが、物理濾過と生物濾過はセットですし、化学的濾過はメダカ池では使いません。
使っても良いのですが、ゼオライトや炭などの化学物質の吸着には限界があるので、定期的に交換する必要もありますし、PHの調整が必要になるなど、ややめんどくさいです。

 

👦『物理濾過ってなーに?』
🧔『フンなどのゴミを物理的に濾し取る事だよ』
👦『ふ~ん』
🧔『ふんっ!』
👦『じゃあ、生物濾過ってなーに?』
🧔『フンなどのゴミから出た毒物をバクテリアが弱い毒にする事だよ』
👦『ふ~ん』
🧔『ふんっ!』
👦『バクテリアってどこから来るの?』
🧔『実際のところよくわかってない』
👦『ふ~ん』
🧔『ふんっ!』

 

ろ過装置も色々あるので1つずつ説明したいのですが、あまりにも長くなってしまうため、今回は筆者が大好きな底面濾過方式について語らせてください。

今回、目指すのは強い池。

まず、強い池 とは何か?という定義ですが、自分の思う強い池とは、酸素を充分に取り込み、綺麗な水が循環する池と考えています。

理想は清流の通り道に設置する事ですが、住宅街に清流なんぞありません。

私の祖父はコンクリートで固めた人工池を作った事があるようですが、穴掘りとあく抜きがとにかく大変だったと聞きました。私には無理そうです。

酸素を取り込みながら水が循環する装置は、あります。

エアーリフトと呼ばれる装置です。

 

底面濾過は最高の濾過方式である

底面濾過とは、要するに飼育容器の底から汲み上げた水を飼育容器に戻す事です。

具体的には、水を吸い上げながら底面に敷いた砂利等の床材のスキマにフンなどのゴミを詰めて濾し取り(掃除機のように水を吸っているためにゴミが引っ張られる)、ろ材を通って水を池に戻すろ過構図です。

ろ材というのは、バクテリアのたまり場ですが、バクテリア自体は水に接してる箇所のすべてにくっついていますので、床材として敷いている赤玉土や砂利もろ材と言えばろ材です。つまり、ろ材は何でも良いのです。

今回の池では、ヤクルトの空パックを使用してろ材としています。

しかし、ろ材として売られている物の能書きを読むと心が揺らぎますね。

【超高性能】【ハイパー吸着】【超多孔質】

実際のところ、抗菌ではないスポンジ(洗車用など)をちぎって入れても同じです。

ただ、メーカーが販売するろ材には浪漫を感じて心が揺らぐし、メーカーを応援する事には当然意味がありますし、科学的な根拠もあるっぽい”雰囲気”です。

濾過というか浄化という点で見ると、エアリフト式は”ばっ気”になっているので好気性バクテリアのたまり場になります。

これのおかげで酸素を充分に取り込み、水が循環する池になります。

自作の底面濾過装置
(四方吸込式自立揚水管)

四方から水を吸い込みながら自立する揚水管の3Dモデルを回転させているGIF動画

四方吸込式自立揚水管の3Dモデルを作成しました

この装置を水中に沈め、垂直に立っている部分に穴を開けてエアーを送り込むと4つの穴から水を吸い込み、上部の穴から水が出てきます。

このサイズと構造の物は市販されていないので、塩ビ管などで自作する必要があります。

パーツはチーズ3個直線3本エルボー1個で出来ます。

揚水力はエアーポンプの強さと水深に依存しますが、浄化槽用のブロワーほど強くなくても大丈夫です。

しかし、大は小を兼ねますので、大き目の物でなおかつ吐出量の調整が出来るものがよいでしょう。私は水作の水心を使用しました。

漏電対策も忘れずに

屋外での使用なので雨による漏電や砂避けの為に小屋を作る必要があります。
小さくとも小屋であれば屋内と言える…はず?

作り方は適当で、木の板を家っぽくしているだけです。

電力の供給には屋外用の延長コードを使用してください。

実際の運用での注意点

屋外での飼育になりますから、気候への対策が必要となります。

春と夏の注意点

水面が広い為、特に夏場は蒸発しやすく水が足りなくなりますので、足し水の頻度が多くなりがちです。

カルキ抜き等が必要な場合、事前に作っておく必要があるので大変かもしれませんが、新品の20Lの灯油缶をよく水洗いして交換用の水とすると良いと思います。

検証をしていないので無責任な事を言いますが、塩素除去をうたう風呂用のシャワーヘッドなどを使うのも良さそうです。

ちなみにマーフィードというメーカーからは鑑賞魚用の浄水器が販売されています。

こちらはホースとホースの間に設置するものですので、楽ですが、かなり高いです。

 

秋と冬の注意点

寒暖差が強くなるので、対処しないといけません。

雨での急激な水温の低下はメダカに大きなストレスを与えますので、ご注意ください。

また、屋根がない場合、夜風の冷えも急激な水温低下を招きます。

さらに冬季に入ると池の水が凍りつくこともあるので、越冬対策が必要となります。

大寒波の襲来時最大で5mm程の氷が出来た日もありましたが、氷の下をメダカが普通に泳いでいるのを確認しました。

寒さに堪えて池をじっと眺めていたら、揚水された水が氷を溶かしていたのですが、これはポンプ小屋の中がポンプの発する熱で少し暖かいので、ぬるい空気を水中に送り込んでいたからかもしれません。

(指先が冷えてたまらなかったので、ポンプ小屋に手を突っ込んで暖を得た時に確認)

2mm程の氷が張られたときに動画を撮りました。

 

まとめ

ほとんど放置でたまに眺める程度ですが、雨にも負けず寒さにも負けず暑さにも負けず酸素を充分に取り込み水が循環するのに低コストで管理が簡単で不自然すぎない程度に自然なプラ池ビオトープを簡単に作れました

 

実際は池を作ると言うよりは水を作るという方が近いです。

溢水防止用の穴を開けたプラ池に濾過機能を付けて砂利と赤玉土を敷いただけなのですが、しかし、水辺を眺めているだけでなんだか癒されます。

黒いコンテナボックスでの無濾過飼育も良いのですが、やはり底に石や土が入っていると実にそれっぽくて良い物に思えます。

水草を入れると管理は大変にはなりますが、水がキラキラと輝くように透明になり、とても癒されますよ。

この池では、ミナミヌマエビが爆増し、メダカも元気に泳いでいますので、この池で無事に越冬が出来た事を証明してくれました。

 

 

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