あらすじ
雨天曇天の続く中、突発的な快晴が訪れたのでジャイロXにまたがりました。
すると、セルはかからなかったけど、キック一発でエンジンがかかり、音的にキャブセッティングが丁度良さそうだったのと、めまいも起きずに体調も良かったので(※別記事の件)、調子に乗って遠出してきました。
やはり、ジャイロは良いぞ。
ジャイロは良いぞー!!
ブォーーーーンと低いチャンバーサウンドを奏で、どこへ向かったのかというと…
心の弱き者の為に一撃で撃沈したらしきブチギレレビューが多数掲載されている駄菓子屋、もとい、ハンバーガー屋に行った。
ロッキーバーガー フレンド 関宿店
私は、愛を込めてここの店主をロッキーババアと呼ぶことにした。
今回の記事では、なぜ私がロッキーババアを愛するに至ったのかを伝えたい。
あと、ブログのネタに行ったわけではなく、私の心に眠るBスポ魂が数年ぶりに火を噴いたので向かった事を伝えておきたい。
記事にするつもりはなかったのだが、書かざるを得ない程に伝えたい事がたくさんできてしまったからである。
ロッキーバーガーとは
千葉県柏市を中心に一世を風靡しようと頑張ったが時代の波に飲まれていったハンバーガーチェーンらしい。ウィキペディアにも載ってない幻のロッキーバーガーだが、ここ、関宿店は最後のロッキーバーガー。チェーン店ではなく、個人経営のようだ。
しかし、包み紙などはロッキーバーガーの物を使用しているようなので、多くの関係業者に支えられているのだろう…などと、勝手に良い話を作りたくなる。
そもそも、聞いてないからなんにもわからんし、多くは答えてくれません。
ちなみに関宿とは、千葉県の最北端である旧・関宿町(現・野田市関宿)の地名で、橋を渡れば茨城県、箸を渡れば埼玉県という、まさに翔んで埼玉が如くの地区である。
ロッキーバーガーフレンドの評判
レビューの賛否が極端だ。
『二度といかない』というパワーワードが躍る。
取材拒否の店
入店したが写真は一切撮っていない。
大量の張り紙がされておりその中でも特に多かったのは写真NGの旨、店主に聞いてみると『店内の写真や動画は一切撮られたくない』と言っていた。
更に、『写真だけは誰になんと言われようと許可しない』と、聞いてもいないのに語気を強く語ってくれた。
『店内の写真じゃなければ良いんすか?』と聞くと、『インターネットに書くとかそういうのは止められないし、なんにもわかんないから好きにしてくれ』と言われたが、『とにかく店内の写真だけはやめてくれ』との事。
とにかく訪れるすべての人が写真撮るのを目当てに来てる人だと思い込んでるフシがみられる。
確かに、そのなんとも言えない内装を見れば、写真を撮りたい衝動にはかられるが、私の目的はハンバーガーとロッキーババアだ。
なので、ロッキーバーガーフレンドの店内の写真を掲載してる人のレビューや動画を見かけたら『コイツ、いつもなんかいい事言ってるけどとんでもねぇ自己中クソ野郎なんだな』と、フォローをやめてあげるのが良いです。
過去にレビュアーやYOUTUBER、SNSの人らに散々な目にあったようで、『たんぽぽちゃんだかアジサイちゃんだかわかんないけど、本当に迷惑』と言っていたのが印象に残った。
本当になんのことかはわからないが、そんな感じの名前で活動してる人にずっと腹を立ててる様子でした。
私は本気でたんぽぽちゃんがなんなのかよくわからなかったので、花の話をしようと思い、『土手沿いで菜の花がたくさん咲いてて綺麗でしたよ』と伝えると、ロッキーババアは一瞬、キョトンとした顔をしてすぐに『そうでしょうね!』と語気を強めに同調してくださった。まぁ、お店の前がその土手なので、見飽きているのでしょうね。
癖が強い?とんでもない。
入店すると、老女がソファに座りテレビを見ていた。鋭い眼光でこちらを見つめる。私は出来るだけフレンドリーに『こんにちは!』と挨拶をした、しかし無言である。
余談だが、私は入店の挨拶は流暢であるし、コンビニだろうとスーパーだろうと靴屋だろうと会計時に『ありがとう』は欠かさない、飲食店での『ごちそうさまでした』も欠かさない。それで自分が気持ちよくなれるのでそうしている。
しかしまぁ、いかにもなんか写真撮ってSNSにアップして喜んでそうな風体のおっさんが変なバイクにまたがりノーヘルでやってきたのだ。警戒してしかるべき。
しかし、こちらも警戒を怠ってはいない。
というのも、蛍光灯も暗く飲食店を営んでると言う雰囲気ではなく、街はずれの商店然とした店内である。そして、ソファに座る老女が何者なのかもわからない、なんせ、私は最初、店主をお客さんかと思った。
『あのー、ハンバーガーってやってるんですか?』と私は聞いた。
これは本当に失礼だったと反省している。
しかし、ロッキーババアはこう返してくれた。
『ハンバーガー屋がハンバーガーやってなかったらどうするんだ!』と。
『確かにそうだwww』と思わず吹いてしまった。もちろん白い目で見られたが。
なんか言えばなんか返してくれる、それをコール&レスポンスと言う。そして、ロッキーババアは即レス、しかも鋭いツッコミ。何を言ってもちゃんと返してくれる。これは優しさ。バリエーションは多いし、気分で変わる。それが、人間。
ハンバーガーを待ってる間に店内の張り紙をみると、『とっつきにくいおばさんが考えて考えて一人で切り盛りしています』と書いてあって、少しだけこの人の人柄の良さが見えた。とっつきにくいって自己申告するのは優しいからだよ。猛犬注意の札みたいなもんで、猛犬とて余計な事しなければ噛みついてこない。なぜ柵に手を入れる?と。
駄菓子屋は子供の為の店
そんな心優しいロッキーババアは、こんなおっさん相手にも駄菓子屋としての矜持をこれでもかとぶつけてくれる。そう、あの空間での私は、あの頃のクソガキに戻っていたんだと思う。駄菓子屋の矜持とは何かわかるか?伝えるのは難しいから、昔話を語ってもいいかい?
あの頃のクソガキ
きなこ棒のつまようじの先で歯茎を差し、赤く染まったようじを『当たったからもう一本くれ!』と詰め寄って『危ない事すんな!』とゲンコツを食らったり、他店で買ったらぁめんババアの当たりくじを持っていって『お前今日ババア買ってないだろ!』と怒られたり、ワンパクそのものの迷惑なクソガキ、それが私。
そして、こんなクソガキらが大量にやってくる。それが駄菓子屋。
あの頃のクソババア
『客は皆、私の子供みたいなもん』と、いつも俺を叱ってくるババアの言葉がずっと脳裏にあった。日本の駄菓子屋のババア達はいつも我々を見守ってくれていた。彼女たちはたいてい口が悪い、態度も悪い、そりゃそう、なぜなら駄菓子屋に集まるガキはみんな生意気だ、ババアよりももっと態度が悪いし口も悪い。そして丁寧に語られたところで人の話なんか聞きやしないし、理解もしないし、バカは万引きして喜んでたりする。そもそも駄菓子屋なんてのは儲かる仕事ではない。損得じゃない商売、それが町の駄菓子屋。クソガキはクソババアに会いに行くために今日も小銭を握りしめ、走り出す。
叱ってくる、から、叱ってくれる、と思えるようになって初めて大人。
私の母の夢
私の母は、ババアになったら駄菓子屋のクソババアになりたいと言っていた。駄菓子屋には特殊なスキルが必要で、ただ子共が好きなだけではダメで、叱る事も必要で、嫌われる事もやむなし、それが本当の子供好き。そう、子供好きな母が言うのだから、やはり子供が好きではないと駄菓子屋は務まらない。
単に店に駄菓子を置いて、駄菓子を売ってるだけの店はただの駄菓子専門店だ。駄菓子を求めるのと、駄菓子屋を求めるのでは大きく違う。駄菓子専門店と駄菓子屋は別物。駄菓子専門店には若いバイトがまとめ売りをし、駄菓子屋にはクセの強いババアが居てブスっとしているが何がいくらでと値札も見ずに会計をしてくれるし、消費税すら取らない店もあった。しかし勿論当然、愛想が良く優しい駄菓子屋もいる。
ごんつぁいという店
私の記憶で最も古くに訪れた菓子屋は宮城県の志波姫にある、ごんつぁいという店。
優しいおかっつぁんがいる店。正式名称は権兵衛商店だかなんだかって言ってたけど忘れたが、ごんつぁいで通ってるのでそれで良いと言ってた。
私の父がクソガキだった頃はこっぴどく叱られたと言っていたので、先代はやはり駄菓子屋のクソババアだったのかもしれない。店内は昭和レトロと言うか、大正感すらあるのでオススメだ。
当たり前だが、無事に買えた
本当はもっと長居したかったが、長居するような場所ではない。何を言われても楽しく、面白いが、迷惑になってはいけない。お客様は神様?何を言ってるんだ、客は変なバイクに乗ったただのおっさんだ。
私の焼き鳥の師匠の言葉
私が焼き鳥について学ばせてもらった師は『俺は客を客だと思ってない』と言っていた。これの言葉の意味は、客を客だと思ってないわけではなく、客は神様だ!という体で物を買いに来る人は客ではないって事だ。それよりも友達として接してほしいという気持ちが強かったようだし、銭金ではない何かを求めて、しかし、生きるための糧として焼き鳥屋をやっていた。それこそが師がチェーン店への加盟を拒み続けた理由。だからこそ私は勝手に師と仰ぎ、無償で師事をこなした。買ってもらう、買わせてもらうが正しい商いの在り方。そこに媚びへつらう理由はないし、売ってやってる、買ってやってるってのも、違う。人と人ではなく、その人とこの人、それが、人となり。
買ってやってる人と売ってやってる人が対峙しては、喧嘩にしかならない。
ハンバーガーを食うぞ
もう、ここまでロッキーババアへの愛を語りつくしたので読んでる方は腹いっぱいだろうけど、私はまだハンバーガーを食っていないので腹ペコです。
菜の花の咲き乱れる土手
ロッキーバーガーの向いは川が流れている。利根川からわかれた支流で、名を江戸川という。利根川が向かう先は太平洋、江戸川が向かう先は東京湾。
この地関宿は利根川から江戸川に分かれる場所であり、利根川と江戸川が千葉県の境目となる。利根川を渡れば茨城県古河市、江戸川を渡れば埼玉県春日部市。
そう、ヤンキーの聖地、チバラキ県とはこの辺りを指す言葉である。したがって金髪プリンや上下スウェットも多い、龍とか虎とかのシャツを着たヤツも多い。八の字のシャコタンを見たいなら行きなせぇ。
しかし、それでもひと際目立つノーヘルジャイロX。実に強い。
ロッキーセットを購入した
ロッキーセットはバーガー2種とから揚げ、ポテトのセットだ。金額は変動があるだろうけども、現時点では1000円でお釣りが来た。
私の食レポについてのお断り
飲食店に関しての私の基準は美味いか不味いかの二択しかもってないので食レポに期待はしないで下さい。どこと比べて美味いとかって判断はしません。マクドナルドはマクドナルドの味、バーガーキングはバーガーキングの味、モスバーガーはモスバーガーの味、パン屋のハンバーガーはパン屋のハンバーガーの味、コンビニのハンバーガーはコンビニのハンバーガーの味、ロッテリアはなんかどうしても苦手。ロッテリアファンの人すまん。ドムドムの味はもう何も覚えてない。ファーストキッチンは納豆ポテトが美味かった。
いざ実食してレポートします
ハンバーガーはチーズバーガーとハンバーガーをチョイス。1000円でお釣りが来る価格でこれは大満足。バーガーは出来立てで熱く、うまい。ポテトは二種類入っており、良く見るタイプの細切りとあまり見かけない輪切りの者が混在。どちらもうまい。から揚げは濃い味付けがたまらなくうまい。オススメはから揚げだ。次回訪れた際はから揚げを追加で注文しようと思う。それほどまでに美味い。
これはさ、クセの強いROCKなババアが、俺にうまい物を食わせたろうと思ってくれた結果なんだよ。だから美味い。それを愛さずに何を愛すってんだい。55アイスかい?ゴーゴーだなんてROCKっつーよりロカビリーだな、最高かよ。
夏が来たら55アイス食ってみようと思う。
さいごに
50過ぎた良い歳したおっさんが、お婆さんが1人で頑張って経営してる店に土足で乗り込んで、辞めてって言ってるのに写真とりまくるの本当に辞めてほしい。そんなやつは嫌われてトーゼンよ。あとユーチューバーには来てほしくないようだ。何があったんだマジで…。
グーグルなどの低評価についてもさ、なんとなくふらっと立ち寄ったならわかるが、こんな千葉の最北端に行く人の多くは、他人が書いたレビューを見て行くわけで、当然低評価と知っているからこそ、こんなロッキーババアの対応を楽しみにして行ったんではないのかな?
私は圧倒的にロッキーババアに会いに行った。ハンバーグなんて二の次だ。でも次はから揚げの為に行く。ロッキーババアは二の次だ!
しかし、惜しむらくはやはり御年。元気で長く続けてもらいたいが、こんな時代だし、いつ閉店するかもわからない。私は出来るだけ行きたいと思う。
『うるせぇ!もう来るな!』と言われても行く。なぜなら、私はクソガキだからだ。
そもそもロッキーババアは『もう来るな!』なんて言わない。
そんなわけで私はこの店を強くオススメするけど、あんまり行ってほしくない。
でもロッキーババアならどんな奴が来たって大丈夫。でも、もしなにかあったら私は駆け付けたい。そんな愛すべきロッキーフレンド。私もフレンズになれるかな?なりたいな。絶対なってやる~。
行く方は地味にこっそり、失礼のないように。店内の撮影目的や冷やかしはやめてあげてください。外観は構わないそうです。
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