リトマス試験紙で水質調査
リトマス試験紙とは酸性とアルカリ性の判別に使う青色と赤色の紙のことで、青色の方を酸につけると赤くなり、赤色の方をアルカリにつけると青くなります。
この性質を利用して、水質の調査を行うことができます。
赤色が酸性 青色がアルカリ性 です。
酸性だアルカリ性だとわかってもそれがどういう場面で使われるのか?と言えば、農耕地の土壌だったりもありますが、一般的な多くは、水道水のPH確認や観賞魚の飼育環境の把握についてが主でしょう。
メダカ飼育の場合
メダカに適した水質のpHは、6.5~7.5(弱酸性~弱アルカリ性)かつ軟水~中程度の硬水ですので、おおむね中性であることが望ましいとされていますが、あまり過敏に水質をチェックしなくてもメダカは強い生命体なので割と大丈夫です。
とは言え、病気になってしまった場合は、病気の原因を迅速に特定する為に水質調査をするほうが良いですが、ベアタンクでの飼育の場合は、結局のところ水が合わない個体だったと諦めるしかないケースが多いです。
ちなみに、ソイルなどの床材やろ材などでPHを調整している場合は、それらの劣化や適してない素材を使用している可能性があります。
熱帯魚飼育の場合
熱帯魚と一口にいっても多種多様ですので、筆者の飼育している熱帯魚を例にします。
ディスカス・・pH6.0程度までの弱酸性から中性の軟水を好みます。
テトラなど・・pH6.0程度までの弱酸性から中性の軟水を好みます。
まぁ、アマゾン川系はだいたいこんな感じです。
海水魚飼育の場合
海水魚飼育の場合は、pH7.8~8.8程のアルカリ性海水です。
リトマス試験紙はどこで売っている?
リトマス試験紙は、ホームセンターや文具店で購入できる確率が高いですが、確実に販売されているのは『熱帯魚販売店・観賞魚専門店』と『ECサイト(ネット通販)』ですが、店舗さんには申し訳ないけれど、ネット通販の方が安いと言い切らせて頂きます。
(ワゴンセールは除く)
大手観賞魚グッズのメーカーであるテトラの試薬は紙ではなく薬品に水を垂らす事で色が変化しますので、それを付属のチェックシートと照らし合わせる事で5.0~10.0までのPHを0.5刻みで確認する事ができます。
1~14までのPHを確認する事ができる試験紙です。コスパに優れていますが、微妙な色の違いがわかりにくいのがやや欠点です。とは言え、だいたいはコレで把握できます。
その他にもデジタル式やらなにやらと色々ありますが、上記の2点が公正要らずなので楽ですよ。
なお、いずれにしても観賞魚専門という物でもなく、あくまでもPH測定が行えるというだけのものなので、浄水器のテストやペットの尿の測定などにも使用できます。
しかし、気になるのはやっぱりダイソーやセリア・キャンドゥなどの、いわゆる100均で販売されているか?ですよね。
ずいぶん昔に見たような気がしますが、ここ数年では見かけていません。
ところが、先日(2024年4月)、リトマス試験紙をダイソーで発見しました。
という事で、ここからタイトルを回収してゆきますよ。
リトマス試験紙を、
ダイソーでGETしたから実践します
ダイソーにリトマス試験紙そのものは置いてないのですが、自分でリトマス試験紙を製作するキットが、ダイソーの文房具コーナーの横らへん(店による)にある、科学実験アイテムを取り扱うコーナーにありました。
この商品は、リトマス試験紙を自分で作成し、完成したリトマス試験紙を使用すると、検査したい水質が酸性かアルカリかを調べることができるようです。
製作難易度は★★☆とありますが、基準がわからないのでそれが難しいのか簡単なのかよくわかりませんので、筆者が実際に行ってどのくらいの難易度なのか発表します。
内容物は【ろ紙5枚・リトマス試験紙パウダー】で、リトマス試験紙パウダーの原料は赤キャベツ色素だそうです。
用意するものは、【40mlの水・検査用の紙コップ・乾燥用のトレー(着色されても問題ない物)・ハサミ(ろ紙を切る為)・割りばし(ろ紙を掴むため)・ドライヤー(乾燥を早める為)】となっています。
なお、後述しますが、筆者は天日干しをしたのでドライヤーは使いませんでした。
この商品の輸入販売元は発光する棒(ルミカライト)が有名な株式会社LUMICA(公式HP)で、てづくりリトマス試験紙の対象年齢は10歳となっています。
って事で、対象年齢をクリアしている筆者がさっそく作りますよ!
難易度は粉を水に溶いて紙を浸して乾燥させるだけなのでとても簡単なのですが、出来上がったリトマス試験用溶液がかなり濃い色素なので、シャツにつけたり手で触ったりするとなかなか落ちないため注意が必要です。
また、溶液はかなり余りました。
ろ紙である必要はあるのかな?画用紙でも良いのかな?と思ったのですが、手近に白い画用紙がなく買いに行かねばならないので、その間に溶液が乾燥しそうだったので断念しました。
余った着色料(リトマス試験用溶液)をどう処理するか?が問題ですが、パッケージをよく見ると『大量の水で排水溝に流してください』とありますのでそのようにします。
赤くなっているような青くなっているような…よくわからない色に変色しながら流れていきました。
さて、今回ダイソーで購入したリトマス試験紙DIYキットですが、どのように酸性orアルカリ性かを調べるのかと言うと、紫色のリトマス用紙の色の変化でわかるそうです。
PH値はわかるようでわからない感じで、酸性かアルカリ性かのどちらかしかわかりませんから、観賞魚の飼育には全く役に立ちません!とも言い切れませんが、精度を求めるのは野暮ってもんです。
とは言え筆者も『こんなんで本当にわかるのか?』と疑問を持ちましたので、お酢につけて赤く変色するのかを確認してみることに。
おお、赤くなりましたよ!という事は、お酢は酸性です!って、うん・・・酸性の物かどうかを調べるのではなく、酸性のものに浸して酸性だと確認する虚しさよ…。
まぁ、校正したということで、いよいよ実践します。
2024年4月現在の筆者のメダカ飼育容器では、ほとんどが赤玉土を使用した透明な水で飼育しているのですが、グリーンウォーターで飼育している中でも濃すぎるほど濃いグリーンウォーターの水質を検査します。
なお、超強烈なグリーンウォーターの種水となっていますので欲しい方は言ってください。
ちなみに、これだけ濃くても彼らは元気いっぱいで、エサ喰いが良すぎるほどですが、もっと薄い方が良いです。どこにメダカがいるのかわからないので…。まぁだいたい上の方にいますけど。
正直、なんとも言えません。
リトマス試験紙の紙の色は紫のままなので中性を示していますが、滴り落ちる雫は青色になっておりましたので、弱アルカリ性?なんとも言えません。
一説によるとグリーンウォーターはアルカリ性であるとされているので、まぁアルカリ性なのでしょう。
『リトマス試験紙の意味がない』
なお、通常の溶液試験ではコーヒーフィルターなどで簡易的に濾過を行って透明な水にしてから検査をするようですが、その際、PHが下る事が多いらしいのでやはりあてにならないようです。
リトマス試験紙の場合は、緑色が移る事もあるようですが、今回の場合は緑色は移りませんでしたが、まぁ、ご覧の通りよくわからない結果でした。
となると、やっぱりデジタルPH測定器が良いのでしょうね。
執筆後記
ダイソーでリトマス試験紙DIYキットを購入し、実際に作成して使用してみた結果としては『PH値はさっぱりわからない』という結論になりました。
まぁ、メダカ達は元気に泳いでいるので特に心配もしていなかったのですが、もうちょっと精度の高い測定ができるのかな?と思っていただけに残念です。
とは言え、100円(税抜)でアルカリ性か酸性かがわかるだけでも、面白いなぁと感じました。
赤キャベツってすごいんだなぁというのが率直な感想です。