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ダイソーのろ過実験キット(LUMICA)をオススメできない理由


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泥水のろ過をしている人を背景にしたタイトル画像(筆者によるAI作成画)

「水のろ過について」

 

ろ過実験キットを使用して青水をろ過したい

ダイソーで購入したLumica社の濾過実験キットのパッケージ(筆者撮影)

商品パッケージ

DAISOで販売されているLumica社の濾過実験キットを購入した感想ですが、これはオススメできません。

難易度は高くはなく、商品自体にはなんの問題もありませんが、この商品を使用する為には問題点がいくつかありました。

問題点の指摘の前に、この商品がどのような構成であるのかをお伝えします。

 

内容物の確認

ダイソーで購入したLumica社の濾過実験キットのパッケージ裏面と内容物(筆者撮影)

内容物はろ紙と活性炭のみ

もうすでにご理解いただけと思いますが、活性炭とろ紙しか入ってないんですね。

これで100円なのはちょっと高いなぁと思うのですが、それはまぁ置いといて、問題なのは砂利や砂を採取する手段なんですよ。

 

砂や砂利は採取してはいけない

公園の砂を手にしている筆者の写真(筆者撮影)

「砂の持ち帰りは違法です」

科学系のyoutubeなどを見ていると「公園の砂や海岸の砂を持ってきます」とかなんとか言ってる人がいますし、確かに砂は公園に行けばありますよね。

 

公園に行けば上質な砂が手に入るだろうと思って公園に行って砂遊びをしてきたのですが、これ、よくよく考えたら公共の物なので、自治体や市町村の財産ですから、勝手に持って帰ったら違法なんですよね。

同じような理由で、川・山・森・林・海・浜辺など、いずれにしても自分の所有していない土地は誰かの所有地なので、勝手に持ってきちゃうと泥棒になります。

所有者に連絡をして正式に許可を得ることができれば問題はありませんし、公共の敷地内で使って敷地に戻す場合は良いと思いますが、とは言え、砂利と砂を混ぜたらちゃんと分離してそれぞれが元にあった場所に戻す必要がありますから、めんどくさいことこの上ありません。

 

まぁ言わなけりゃバレないだろうとも思いますが、そもそもが良くない事ですし、筆者の場合はこのように行動を公開していますからバレますので、ろ過実験キットを使う為には砂利や砂をどうにかして入手する必要があります。

ところが、自分の住む敷地内に砂利はあっても砂はありませんので、ここでかなり困っていました。

砂があるお宅を探して『すいません、砂を1握り分ほど譲ってください』って言いたくても、砂があるお宅を見つけることができませんでした。

ダイソーで砂利は売っていても砂は売ってないんですよね…。

『砂ってどこにあんの?』

ホームセンターでも通販でも売ってますし、砂利や砂の価格は大した価格ではないのですが、1握り程度しか使わないので、ほとんど必要ないんですよ。

川砂 2L

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砂と砂利と泥と土の違い

そもそも砂とはなんなんだろう?

砂を探している最中に筆者の頭の中を巡り続けた疑問です。

砂利と砂の違いはなんなんだろうか・・・そもそも、砂とはなにか?

砂について調べた結果は『砂とは、岩石が細かく砕けて、小さな粒になったもの』とありますが、人によっては砂利も小さな粒ですから、定義を知らねばなりません。

 

砂の定義

地質学の分類では、直径が2mmから0.0625mmの堆積粒子を砂と呼ぶことになっているそうです。ちなみに、 これより粗いものは礫(れき)と呼ばれ、これより細かいものはシルトと呼ばれるのだそう。

つまりは、砂状の物を砂と呼ぶと言うことです。

 

じゃあ土はなんなんだ?

具体的には、砂の主成分は鉱物ですが、土の主成分は有機物と砂です。

有機物とは、腐敗した植物や生物の死骸だったりが微生物によって解体されたあとに残った状態、または、微生物そのものです。

 

砂と土と泥の違い。

砂と土の大きな違いは水に溶けるか否かとなります。

砂は水に溶けず、土は水に溶けます。

一般的に水に溶けた土の状態を泥と呼びますが、地質学的にはそうではなくて、大きさが0.0625mm以下の岩石の粒を泥と呼ぶそうで、つまり、砂よりも小さい粒は泥ということです。

この泥と呼ばれる状態になった岩石の粒は水に溶けやすい状態になっています。

 

岩石が水に溶けるわけないだろ!?

砂利を洗ったときに出てくるニゴリが溶けた岩石=泥なんだと思います。

砂利を洗っている筆者(筆者撮影)

妖怪・砂利洗い

以上の事から、地質学的に見ても、雰囲気的な見た目での判断でも、筆者宅にあるのは土であって砂じゃないんですよね。

という事で、説明がめっちゃ長くなりましたが、理科の実験キットですから、こういう知識を学べたのは良かったです。

 

結論としては、砂や砂利を別途購入する必要があるので、それこそがこのキットの問題点だという事です。

海沿い・川沿いではない地域に住む場合は、そこらへんに普通にある物でもないですし、教育的にも『公園や学校の砂を盗んで来ればよい』とは言えませんし、砂と砂利をセットにしておいてもらいたかったです。

あるいは、同じ場所に砂と砂利を売っていてもらいたいですね。

 

まとめると・・

粘土:粒径0.005mm以下の粒子

シルト:粒径0.0625~0.005mmの粒子

砂:粒径2~0.0625mmの粒子

レキ:粒径2mm以上の粒子

 

ろ過器を作りまっす

筆者が所有している鬼怒川産の川砂利(筆者撮影)

鬼怒川産の川砂利

トロ舟ビオトープの底面濾過のろ過材として使用した鬼怒川産の川砂利が余っていましたのでこちらを使用しますが、庭の砂利はサイズが大きめなので、そのようにすることにしました。

 

100均のセリアで購入した砂(筆者撮影)

セリアで砂を購入しました

それぞれを水で洗います。

かなり白濁した水になりますので『ああ、これも泥なのかー』とか思いながら、水が透明になるまで洗います。

次にペットボトルをカットしますが、炭酸のペットボトルは柔らかいのですが、炭酸以外のペットボトルは硬いので注意しつつ切ります。

筆者は、ハサミやカッターでは歯が立たなかったのでノコギリを使用し、ギザギザになった断面をハサミでカットして整えました。

 

ろ紙・活性炭・砂・砂利の順に容器にセットしている様子(筆者による撮影と画像加工)

順番にセッティング

完成しました。

この濾過器は、物理ろ過・生物ろ過・吸着ろ過が行えるろ過装置となりますが、生物濾過として機能させるには、バクテリアを育てる必要があり、短時間だけ水を通した程度では生物濾過による効果に期待できませんので、物理濾過・吸着ろ過となります。

 

物理濾過とは

物理濾過は、スポンジや砂利などのろ材を使用して、水槽内の目に見えるゴミや浮遊物を取り除く方式です。

スポンジやウールマットなどでゴミを絡め取り、水を濾過します。

物理的にゴミを食い止める役割を果たします。

例えば、ウールマットは物理濾過の役目を果たしています。

 

生物濾過とは

生物濾過は、排泄物をバクテリアの働きによって浄化する濾過方式です。

排泄物は非常に毒性の高いアンモニアとなりますが、濾過バクテリアの力によって毒素の低い物質へと変換されます。

砂利やウールマットにはバクテリアが付着しており、それらに汚い水を通すことにより水を浄化してもらいます。

 

吸着濾過とは

吸着濾過は、活性炭やゼオライトなどの吸着材を使用して水を浄化する方式です。

濾材に水を通過させることで汚れを吸着してもらいます。

吸着材は定期的に交換する必要があります。

 

ろ過器の使い方

このろ過器で何が出来るのか?

泥水に浮いた枯葉などの浮遊物を取り除く事ができます。

泥水の泥を綺麗にして透明な水に変化させることができます。

具体的には、泥水の泥と水を分離させる機能を持っていますが、しかし、飲み水としては使用できません。

ろ過した泥を数回ろ過したあとに煮沸消毒をすることで、ようやく飲み水として使えるようになるのですが、よほどの緊迫した状態でない限り筆者は怖いので飲みたくありません。

 

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じゃあ、どういう用途でこのろ過装置を使うのか?と言うと、風呂用に水をろ過して使いたい場合くらいでしょうか。

筆者としては『泥水を浄水する為に砂利や砂を水道水で洗うならその水使えよ!』と思っています。

 

とは言え、この商品はろ過の構造を勉強する為のものですから、簡易的なろ過の構造・仕組みがわかればいざというときに応用が効きます。

砂利と砂を利用したろ過の仕組みをわかりやすく説明したイラスト

わかりやすい説明

という事で『泥水が透明になるからやってみ!』と書いてあるので、泥水が透明になるのでしょうから、説明が腑に落ちたので筆者は試しませんので、本当に泥水が透明になるのかが気になった方は是非チャレンジしてみてください!

 

グリーンウォーターは透明になるか?

筆者が青水(グリーンウォーター)で飼育しているメダカの写真(筆者撮影)

濃すぎるメダカの飼育水

メダカの屋外飼育をしている方にはおなじみのグリーンウォーターですが、このグリーンウォーターがなんなのかをおさらいします。

 

グリーンウォーターとは、植物プランクトンが大量発生して水が緑色になる現象です。

水が緑色に見えるのは植物プランクトンの増加によるものです。

グリーンウォーターのメリットとしては、メダカやミジンコにとって餌にもなり、メダカが元気に過ごしやすくなります。

グリーンウォーターのデメリットは、やはり見た目が悪く、一般的な鑑賞に向かないほか、過度に増えると有害物質が溜まって水質が悪化したり、水が臭くなる可能性があります。

 

つまり、この緑色の正体は汚れではなく植物プランクトンで、結構とろっとしています。

 

さて、このグリーンウォーター(青水)は、ろ過器を通したら透明になるのでしょうか?

 

ペットボトルを使用したろ過器を持ってじっとしている筆者(専属カメラマン撮影)

持ってないといけない

このろ過実験キットの問題点なのですが、カップをずっと持ってないといけません。

1秒間に1滴ペースで落水していくのですが、まぁ遅いったら・・立てかけるとこぼれるし、瓶に入れると口がふさがってしまって水の出が悪くなってしまいました。

 

さて、滴り落ちる水は透明ではなく緑色のままですので、空になったらもう一度戻してと繰り返してみましょう。

 

なお、筆者(写真に写っている茶色い長そでの人)の左側にあるのもメダカを飼育しているトロ舟ビオトープですが、こちらの水が透明なのは赤玉土を使用しているからです。

赤玉土を使用するとクリアウォーターとなり、グリーンウォーターになりません。

 

詳細はこちら

バランスを保って奇跡的に斜めに立つろ過器(筆者撮影)

奇跡的なバランス感覚

2周目の様子です。

天気が良すぎて頭が痛くなってしまったので、別の受け皿を探しに行くために立てかけたら奇跡的なバランスで立ちました。

 

何度ろ過しても緑色のままでした(筆者撮影)

7周目(打ち切り)

ちょうどいい受け皿(花瓶)を見つけたので作業が楽になりました。

落下を見守るだけの簡単な作業ではあるものの、何度ろ過しても緑色のままです。

特に変化もありません。

この実験でわかったことは、水が完全に着色されているという事と、この装置ではグリーンウォーターをろ過して透明な水にすることはできないと言う事実です。

但し、グリーンウォーターの種水として使うには良さそうです。

 

グリーンウォーターを透明にするには?

グリーンウォーターをろ過で透明にするにはどうすればよいのでしょうか?

グリーンウォーターを透明な水にするには、遮光しながら酸素を大量に送りこんで植物プランクトンの活動を停止させる必要があります。

 

つまり、当ブログでも以前記載したような自然発生によるグリーンウォーター透明化事件を人工的に行うということになりますが、当然、メダカにもダメージがありますから、ろ過を別容器で行う必要がありますので、いわゆる外部濾過的な構造が必要です。

ろ過装置を用いたイメージ図(筆者作成)

雑なイメージ

左側が飼育容器で右側の高い位置にあるのがろ過装置です。

かなりイラストが雑なのですが、飼育容器に底面濾過装置を使用して空気を送り込み、ろ過装置第1層目へ飼育水を循環移動させ、そこで物理的なろ過を行い、2層目3層目でろ過を行って循環させます。

1層目は物理ろ過・2層目では生物濾過・3層目は赤玉土でグリーンウォーターにとどめをさすと言うイメージで良いと思います。

 

あるいは、グリーンウォーター化した飼育水槽にドブガイを入れておくとグリーンウォーターが透明になります。

 

なぜドブガイを入れるとグリーンウォーターが透明になるのか?と言うと、濾過摂食と呼ばれる食事方法の為に、水が透明になります。

しかし、ドブガイを使用したクリアウォーター化の方法の問題点は、ドブガイの飼育がとても難しいという点です。

上記の動画を見る通り、5時間でエサ(植物プランクトン)をかなり食べてしまっているのですぐにエサ不足に陥りますから、やがて餓死してしまいます。

ドブや用水路に放流するわけにもいきませんので、言い方は悪いけど、現実的には使い捨てにするしかないように思います。

 

執筆後記

赤玉土を使用して透明な水でメダカを飼育している様子(筆者撮影・筆者私物)

透明な水で飼育するなら赤玉土が楽

透明な水で飼育するのであれば、赤玉土を使用するか、グリーンウォーターの素になる植物プランクトンを入れずに頻繁に水を交換する方法をとるのが現実的です。

 

さて、タイトルを回収します。

なぜ筆者が『ダイソーのろ過実験キット(LUMICA)をオススメできない理由』としたのかというと、丸く切られたろ紙1枚とほんの少しの活性炭しかキットに入っていないからです。

このろ過の方法ならろ紙である必要もなく、水を通す物、例えば不織布やスポンジでもなんでもいいですし、活性炭も、BBQの炭を砕けば同じです。

何よりも、砂と砂利を購入しなければならないので、合計で300円以上かかってしまうんですね。

そもそも泥水はほっとけば沈殿して上部は透明な水になりますから、透明になったワーイ!ってほど面白くはないです。

以上の事から、この商品を買う必要がありません。

ろ紙と説明書には価値がありますが、それだけです。

なんかすごい物を100円で買ってしまったという筆者のワクワクは、開封した瞬間にガッカリに変わってしまいました。

まぁ、裏面をしっかりと読まなかった筆者が悪いんですけど…。

 

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